授乳中のナチュラルチーズ、生クリームなど乳製品は乳腺炎に関係なし!

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あなたは、授乳中にチーズケーキやアイスクリームは食べれるの?牛乳は飲めるの?など乳製品に関する疑問からこの記事へたどり着いたと思います。

授乳していた頃のうちの妻もそうでした。

しかし、私は検索した結果を聞いて何となく違和感を感じていました

 

ヒトに限らず、生物には生理状態が一定になるように調節するホメオスタシス(恒常性)と言われる機能が備わっています。

食事を含め、いろいろ外部から受ける影響に対して、体の内部の状態を一定に保つことで生存を維持するはたらきです。

具体的には、(母乳の原料である)血液の状態を一定に保ったり、体温を維持したりすることです。

 

私たちの体にそのような働きが備わっているのに、

  • チーズは乳腺炎になるからダメとか
  • 白米はいいけど胚芽米はダメとか
  • 夏野菜は身体を冷やすから食べてはいけないとか

ソレってどうなの?と思っていました。

 

授乳婦が絶対に飲食してはいけないものにアルコール、たばこ、母体や乳児に影響を与える薬などはあります。

しかし、それ以外の飲食物については、巷にあふれる情報がちょっとおかしいのではないかと思い、小児科医の森戸やすみ氏のコラムや、海外の論文などを参考にカテゴリー分けして調査してみました。

 

調査内容は、

  • 乳製品は本当に乳腺炎の原因なのか?
  • 食べ物で母乳の成分が変わる?
  • 乳児湿疹も母乳のせい?

です。

 

調査した結果、

  • 乳腺炎の原因は食べ物ではなくほかにある
  • 母乳の成分は、そんなに簡単には変わらない
  • 乳児湿疹の原因は母乳ではない

という結論に達したので、私もそう思っていた!という方のみご覧になってみてください。

チーズなど乳製品で乳腺炎にはならない

 

授乳している時、ちょっと気になってナチュラルチーズや生クリーム、クリームチーズ、それらを使用したショートケーキやシュークリームなど食べられるのかどうか検索すると、ほとんどのサイトで

乳製品は母乳が詰まり乳腺炎になる可能性があります!

おすすめいたしません!

と出てきます。

 

それって本当なのでしょうか?

もしそれが本当なら、欧米人の授乳しているママさんは皆乳腺炎になっているはず・・・

でも、そんな話聞いたことありませんよね。

乳製品食べても、油っこいものを食べても乳腺炎になる人はなるし、ならない人はならない!私は全然大丈夫でしたって書いているママもいます。

これは、日本のネット空間だけのデマじゃないの?と思って調べてみました。

 

イギリスの国営医療サービス事業にNHS(National Health Service)という機関があります。

患者の医療ニーズに対して公平なサービスを提供することを目的に1948年に設立された機関です。

そのNHSでは、乳腺炎の原因についても書いてあります。

 

https://www.nhs.uk/conditions/mastitis/(英語です)

 

これを読みますと、乳腺炎は、

  • 授乳回数が少ない
  • 授乳時間が短すぎる
  • 赤ちゃんがうまく母乳を飲めない
  • 母乳が多く出過ぎる

などで需要(赤ちゃんが飲んでくれる量)と供給(ママが母乳を作る量)に差がでて母乳が乳房にたまりすぎることが原因である

と書いてあります。

食事が原因とは、一言も書いてありません。

 

そして、乳腺炎の予防法(乳腺炎の治療法ではありません)については、

  • 授乳の頻度を上げる
  • 授乳時の姿勢をよくする
  • 赤ちゃんがもういいと口を離すまで授乳を続ける
  • 赤ちゃんがくわえやすいようにやり方を工夫する
  • ゆったりめの下着をつける

と書いてあります。

 

いかがでしょうか?

イギリスの国家機関の見解を信じますか?

ネットのうわさ話を信じますか?

 

*授乳時の上手な抱き方と飲ませ方について

日本ラクテーション・コンサルタント協会の参考記事はコチラ

*ナチュラルチーズに関しては、リステリア菌による食中毒も関連してくるのでご注意ください

授乳中の食中毒に関してはコチラの記事をご参考に

 

たまには生クリームたっぷりのケーキを食べたほうが、あなたのストレスのためにも赤ちゃんのためにもいいと思いますよ♪

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授乳中の食べ物や飲み物で母乳の成分が変わる?

この記事の初めの方でも書きましたが、

ヒトには生理状態が一定になるように調節するホメオスタシス(恒常性)と言われる機能が備わっています。

ヒトが外部からの影響でいちいち変化しないよう、生きていくために必要な働きです。

したがって、その日に食べた物で血液の成分もほとんど変化しないし、血液が材料となる母乳の成分もほとんど変化しません。

 

今までの調査報告結果で唯一変化が見られたのは、厳格なベジタリアンのお母さんの母乳ででした。

動物性タンパク質を全く食べないベジタリアンのお母さんの母乳では、タンパク質やビタミンB12の含有量が低下していたという報告がありました。

また過去に、6年間卵や牛乳、動物性食品を一切口にしないヴィーガンと呼ばれる「完全菜食主義者」のユーチューバーの女性が、実は2年前から貧血やホルモンの異常、腸内細菌の異常でひそかに魚料理を食べていた、なんてことが話題になったこともありました。

 

でも、普段の生活でここまで偏った食事が何年も続くってことありますか?

産後ダイエットのために多少食事制限したとしても、ここまでの変化が起こることはありません。

 

赤ちゃんのためにも、あまり神経質にならずに授乳ライフを楽しみましょう。

親子で授乳ライフを楽しく

 

乳児湿疹も母乳のせい?乳製品を食べたせい?

ネットを見るとよく、

授乳中に乳製品を食べると、赤ちゃんに乳児湿疹や脂漏性湿疹がでるので控えましょう

と書いてあるサイトを見かけます。

 

しかし、

にしむら小児科の西村龍夫先生は、

  • 湿疹は、赤ちゃんの皮膚が体質的に弱いことが原因です
  • ネットでは母乳の影響と書いてある物もありますが、関係ありません

ときっぱりとおっしゃっています。

にしむら小児科の参考サイト

 

湿疹が起こる赤ちゃんでは、皮膚のバリア機能が弱いために、皮下組織の炎症が起きやすくなっているのです。

そのためじんましんなども出やすくなっているそうです。

 

皮膚のバリア機能が弱いというのは、皮膚は繊維が網の目状になっているのですが、その網目が粗い状態なのだそうです。

そのため乾燥しやすく、湿疹も起きやすいのですが、年齢とともに網の目はしっかりしてくるそうです。

 

また、黄色い湿疹である脂漏性湿疹は、赤ちゃんがお母さんのお腹にいる時のホルモンの影響で、皮膚の脂肪分が多いためにできることがあると言っています。

基本的には、お湯で洗って余分な脂肪成分を落としてあげればよいそうです。

 

いかがですか?

食べ物のストレスからいくらかは解消されたでしょうか?

 

まとめ

  • 乳腺炎の原因は、乳製品の摂りすぎではない
  • 需要(赤ちゃんが飲んでくれる量)と供給(ママが母乳を作る量)に差がでて母乳が乳房にたまりすぎることが原因
  • 授乳中の食べ物や飲み物で母乳の成分はほとんど変わらない
  • 乳児湿疹の原因は、赤ちゃんの皮膚が体質的に弱いこと

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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